クロアキ式 時短!テクニック処方箋

 

 


2020/07/09

 

今回7月の研究会は、日本とイタリアを往復されているピアニストの黒田亜樹先生をお迎えし、オンラインレッスンでも対面レッスンでも有効な『生徒を確実に伸ばすクロアキ式メソッド』をたくさんの楽譜とレッスンビデオ、楽しいお話とともに実演して頂いたZoomセミナーでした。

 

 

四国松山から、佐々木諭子先生がパワーポイントで沢山の資料をスムーズに投映してくださり、大変分かりやすく、離れていても画面共有できるオンラインレッスンの利便性を実感できました。

 

 

 

 

 

 

◎あらゆる世代、アマチュアでもプロでも導入でも使える、時短テクニック5種類のエクササイズ

 

 

(1)重さの移動

 

重さの移動は6度から7、8、9、10度と広げていくとの事です。

 

 

 

(2)スタッカートと跳躍

 

3和音で素早く発音。弾き終わったらすぐ次の音へ移動。

減7和音、オクターブ、音域を広げたり、強弱を変化させるなど、次から次へと繰り出されました。

 

 

 

 (3) 3本指練習

 

123、234、345の3本指の組み合わせで、5本指のコントロール、打鍵/離鍵の意識、レッジェーロを体得できるとの事、やりがいのありそうなエクササイズでした。

 

 

 

(4)4本指練習

 

5432、4321の2種類の4本指の組み合わせで、レガート奏法を身に付けられるエクササイズ。

5本の指の長さの違いからくる「ぶれ」をなくすとのお話に、なるほどと思いました。

 

 

 

(5)クレッシェンドとディミヌエンド

 

クレッシェンドとディミヌエンドを反対にして練習してみると、よく効果がわかるそうです。

 

 

 

 

◎クロアキ式テクニック・ベーシックキッズ編

 

子供に対しても同じようにこのテクニックが使えるとお話しくださいました。

 

イラスト入りで楽譜はなし。

数字と鍵盤で3本指の練習、ひらがなの和音に可愛いお花の休符、重さの移動は鍵盤に線を引いて示していました。

 

これだったら導入からテクニックの指導をしても子供が無理なく取り組めるかなと思い、ぜひ取り入れたいと思います。

 

 

 

 

 

◎専門的な人のための練習

 

かえ指、両手連打練習、スーパートレモロ練習(同音連打)、せま~い練習、5本指を同時に入れる基本位置の確認練習、テンポの変化、すべての指のグリッサンド、高さのあるジャンプを使うスタッカート、腕の重みを加える重厚な和音、和音の中のバランスを変える、レガートやカンタービレのための黒鍵白鍵の指すべらし、片手で2声を弾く、移調(きらきら星を全調すると良い)、付点、タイ、休符の表現、リズムの裏打ち、目をつぶっての跳躍、ペダルでクレッシェンド、ディミヌエンド、アクセントペダル、ビブラートペダル、ソフトペダル......など書き切れない位の膨大なテクニックの数々に、ただただ聞き入るばかりの2時間でした。

 

 

 

 

◎まとめ

 

テクニックは調味料。種類が多いと料理の幅も広がり、組み合わせや混ぜ方でその人の色になる。

 

鍵盤の上だけでなく、日常生活の中から指を鍛えるよう、常日頃から心がけて日常の動作を取り入れる。

 

 

 

 

黒田亜樹先生、佐々木諭子先生、内容の濃い大変素晴らしい貴重なセミナーを本当にありがとうございました。

 

 

 

 

 

文責・・・吉森雅子