2017年度上半期 西尾洋先生定期講座 

 

 

《9月定期講座》

 西尾先生のご著書『和声の練習帖』の解説にワクワク!!

 


2017/09/14

今年3月に出版されたばかりの西尾先生のご著書

 

◆◆鍵盤和声◆◆『和声の練習帖』

   「手の形で和声感を身につける」

            音楽之友社

 

先生渾身の一冊です。この本にこめられた思いを、先生自らの解説で聞けた今日の講座は、何と贅沢なひとときだったことでしょう!

 

この本は、和声を説明する本ではなく、体験する本です。

小学生が、漢字ドリルや計算ドリルをゴリゴリ体に刻み込むように取り組むことによって、漢字を覚え計算の仕方を身に付けるように、音楽も基礎の段階では徹底的に体で覚えることが大切とのこと。

そして、この本では、和声をなんと「手の形」で覚える手法をとっているのです!

 

和声と言えば、堅苦しい規則を頭で丸暗記した、遠い昔の記憶がよみがえりますが、音楽を理解する上で大切なことは、音の響きの豊かさや動きの美しさに身と心を委ね、味わい楽しむことだと、今更のように気付かされ、深く納得できました。

 

今日は新しくK先生が入会してくださいました!嬉しいです!

また、ステップの打ち上げを兼ねて、講座修了後にランチ会があり、西尾先生を囲んで楽しいお喋りに花が咲きました。


《7月定期講座》

 「ポリフォニー」の学びを深め、平均律へ・・・

 

2017/07/13

今日は、前回の復習から・・・

テキスト「たのしいポリフォニー1」を使って不協和音のおさらいをしました。

 

『ポリフォニーを理解するには、まず何度の音程か数字を書くところから始まる』

 

『弾く速さで数字が分からなければだめ!』

 

が~ん!

2つの声部を、どうしてもドやミなど音名で聞いてしまい、音程で聞けません。

・・・まだまだ修行が足りません。

 

西尾先生によれば、このテキスト「たのしいポリフォニー1」が分かれば、平均律は簡単!なのだそうです。

 

 

続いて平均律1巻第4番 プレリュードとフーガ。

 

「プレリュード」

順次進行で下降する音階がバス(Cis)と刻々新たな音程を作る冒頭。全終止、偽終止、調、ゼクエンツ、ナポリ、減7などに注目しました。

 

「フーガ」

Cis,His,E,Dis,たった4つの音で作られた主題と、E,Fis,Gis,A,やはり4音で作られていると言えなくもない対旋律①、そしてCis,Dis,Eis,Fis,から成る対旋律②。

これらが次第に絡みに絡み、ストレッタで緊張が増すと共に、掛留音と、Passus duriusculus(半音階)が重なって、壮大なドラマが繰り広げられていく名曲。

 

4音の主題が本当にすごい。短2度下降する2音が2組、減4度(あり得ない)でつながっている。これだけで受難と分かります。

 

主題といい、展開といい、やはりバッハは偉大ですね。

 

名曲の仕組みが分かり、益々この曲に魅了されました。

西尾先生、どうもありがとうございました。 

 


《6月定期講座》

 「ポリフォニー」不協和音が作る美しさに感動!

   

2017/06/08

対位法とは、音同士をどのような音程で重ねるのかという方法論です。

 

今日は、【初めての対位法的楽曲演奏】というレジュメに沿って、音と音との関係(音程)に注目し、協和音や不協和音、カノンについて解説をして頂きました。

音楽は音名ではない!という先生の言葉が心に残りました。

大切なのは音程です。

2度の響き、3度の響き・・音程は刻々変化します。

不協和音が解決する瞬間の安らぎの美しいこと!

経過音、逸音、掛留音など、不協和音があるからこそ、音楽に表情が生まれるのですね。

 音楽の中でどこに気付くべきか?どこに何があるか?どこが楽しみどころなのか?

今日も音楽の本質に触れる貴重なお話を伺うことができました。

 

使用テキスト:たのしいポリフォニー1(ヤマハミュージックメディア)   


《5月定期講座》

 ピティナコンペD級古典・ロマンの解説

 

2017/05/11

 

いつも西尾先生は、含蓄に富んだお話をしてくださいます。

今日は、講座の冒頭、先生の言葉を聞き漏らすまいと真剣に耳を傾けている私たちに向かって

 

『人の言うことをそのまま信じない。

正しいのかどうか、自分が判断することが大切』

とのこと。

 

驚きつつも、なるほど!とメモを取っていると

 

『なるべく書かずに記憶する。メモや録音に頼らない。

 

これが○○です、と次々覚えてどうするの?

自分の行動、決断として、結果的に覚えるのであり、覚えることを目標に覚えたことは覚えられないし、忘れてしまう』

 

確かにそうですね・・・

冒頭から、学びの姿勢について考えさせられました。

 

それから、古典(ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンのソナタ)

ロマン(ショパン、メンデルスゾーン、カスキ)の課題曲解説でした。

 

 

ユーモアのある西尾先生のお話に、思わず笑みがこぼれます。

真剣だけど、楽しい講座♪

 

 

次回は25日、住田智子先生の実践講座です。

 

そして28日は、いよいよ、音の葉ステーションが事務局として開催する『さいたま5月ステップ』。

みんなの力を結集して、素晴らしいステップにしましょうね!

 

 

 

 


《4月定期講座》

ピティナコンペD級課題曲バロック・近現代の解説

 

2017/04/20

 

西尾先生のお話を聞くと、音楽の原点に触れる思いがいたします。

 

楽譜を見た時、音の名前が「ソ」なのは大事なことではない。

何調の、第何音なのか、が重要。

そして、その音がどう変わっていくか?

 

作曲家ならではの視点からの解説に、会員一同、今日も深い学びを得ることができました。